哀川潤オンステージ「クビツリハイスクール/西尾維新」
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・哀川潤/人類最強の請負人。あるいは赤き征裁(オーバーキルドレッド)。いんちきくさい頭脳と肉体能力と推理力を持つ。身内に甘い。
・ぼく/主人公。通称「いーちゃん」。哀川潤に拉致られ、女装して女子高の澄百合学園に潜入することになる。
・紫木一姫/依頼人。女子高生のわりに子供っぽい容姿。澄百合学園から脱出を依頼する。
・萩原子荻/澄百合学園の「策師」。一姫の脱出を阻止するために立ちはだかる。
あらすじ
哀川潤に強制拉致された主人公のいーちゃん。彼は女装して澄百合学園に送り込まれる。ターゲットは紫木一姫。彼女を学園から脱出させること。澄百合学園はただの高校ではなく、特殊な(スパイ的な)訓練を積む養成所だった。
何とか一姫と合流して脱出をはかるいーちゃん。そこに「策師」荻原子荻が立ちはだかる。追いつめられる寸前、そこに乗り込んできた「人類最強・哀川潤」が助けに現れる。
「ははは――やっぱお前一人じゃ不安だったんで、ぞろっと助けにきてみたよ。で、どうすんの? えーと。子荻ちゃんだっけか? あたしのこと、知らないかな?」
「……ええ、知ってますよ。赤き征裁については≪入学≫して最初に聞かされましたから」
「そいつは光栄」
子荻を撤退させた哀川潤は、いーちゃんと一姫を連れて校長である檻神ノアの部屋へと突き進む。指紋認証によって電子ロックされたドアを無理矢理こじ開けて、なかにはいると、そこには
檻神ノアのバラバラ死体が。
密室解体殺人。打つ手なくたたずむ哀川潤。部屋で長考を主張する彼女のもとを離れ、独自に動き出すいーちゃん。その途上で最強の使い手≪ジグザグ≫の襲撃を受けて絶体絶命のピンチに陥る。駆けつけた人類最強とジグザグの戦いが始まる。彼らは戦いに勝利し、檻神ノアの死の真相を見つけ出すことができるのか。
感想
哀川潤オンステージ。それしか言いようがない。徹頭徹尾、哀川潤のために描かれた物語である。1巻2巻では言葉でしか伝えられなかった哀川潤の無茶な強さが堪能できる。
圧倒的な存在感でぐいぐいと物語を引張り続ける哀川潤の存在感は圧巻。長くない割に、やたらとアクの強いキャラがぞろぞろと出てきて、独自の美学を披露し、話が停滞しそうになったら人類最強が話を蹴り飛ばして進めるため、物語のスピード感がものすごい。
面白いなーとページをめくっていったら、あっという間に終わってしまった。あいかわらず中身のない作品だが、単純な面白さがずば抜けている。
展開はバトルメインのラノベ。途中で密室殺人事件が出てくるが、密室である意義はない。あれが単なる殺人事件でも問題ない。もはやミステリという要素がかすみのような状態になっている。なので推理小説として読んではダメである。
「既に詰んでいるんだってのがわかんないんですか、哀川さん!」
「成り上がりの歩兵が好き勝手ほざいてくれんよ。生憎あたしは生まれついての女王でね――王様如き格下がつまされても全然関係ねーんだよ」
「終わりです! あなたの意図は――」
「ならばまずは絶望しろ。あたしはとっくにぶち切れてんだよ、くそガキ」

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