キョン! 映画を撮るわよ!「涼宮ハルヒの溜息/谷川流」
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涼宮ハルヒ/エキセントリックでタカビーな女子高生。日常に辟易し、未来人や宇宙人や超能力者を探すSOS団を創立する。願望を無意識に現実化する力を持つ。
キョン/語り役。暴走するハルヒへのツッコミ役。普通の男子高生。
長戸有希/無言でクールな文学少女。実は宇宙人。
朝比奈みくる/純真で優しい少女。実は未来人。
古泉一樹/いつも笑みをたやさない少年。実は超能力者。
感想
今回は映画作りである。文化祭に出展するための映画撮影をすすめるSOS団、というかやる気を出しているのはあいかわらずハルヒのみである。
ハルヒのDQN度は以前の比ではなく傍若無人っぷりが徹底している。
「みくるちゃん、前にも言ったと思うけど、覚えてないの?」
「え?」
「お茶を持ってくるときは三回に一回くらいの割合でコケてひっくり返しなさい! ちっともドジっ娘メイドじゃないじゃないの!」
こいつは何か、メイドとはドジでしかるべきだと考えているのか?
「ちょうどいいわ、みくるちゃん。キョンで練習してみなさい。湯飲みが頭の上で逆さになるようにね」
「ええっ!?」
俺はハルヒの頭に穴を空けて中身を入れ替えてやろうと電動ドリルを探したが、残念ながら見つからず、代わりにため息をついた。
ハルヒが暴走すればするほど、キョンの投げやりテイスト全開のツッコミが生きてくる。
これはぼやき漫才小説なんだろうなー。
ハルヒは腕組みをして実にいい顔をした。教室では滅多に見られない、SOS団専用スマイルだ。そして、こんなふうにハルヒが笑うと、回り回って俺に災難を回収する役割が巡ってくることになっている。逆藁しべ長者か。
いいねーいいねー。「逆藁しべ長者か!」
南海キャンディーズの山ちゃんばりの鮮烈なツッコミである。
SOS団の不幸担当みくるを主人公に映画撮影が始まる。
正義の味方として悪と戦う。そんな設定の主人公・みくる。
監督ハルヒの指示は?
「みくるちゃん。目からビームくらい出しなさい!」
いや、無理だから。
しかし、願望が現実を超越するのがハルヒの力である。
みくるビームが飛び出すんだな。
その後も神社の鳩は白くなり、季節はずれの桜が満開。
拾った猫がしゃべり出す。
段々と現実を浸食し始めるハルヒ・ワールド。
「涼宮さんの映画内設定が世界の常識として固定されるおそれが出てきたのですよ。朝比奈さんがレーザーを出したりネコを喋り出したりね。もし彼女が『巨大隕石が落下してくるシーンを撮りたい』と思えば、本当に実現するかもしれません」
ヤベーwwww
そんな書き換えられる現実を修復するため、キョンがとった行動は?
という展開である。
キャラの役割が整理されていて、キャラの躍動感という意味では前作より上かな。
投げやりテイストあふれるキョンの技巧あふれるツッコミを堪能しよう!
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