100ページくらいは面白い「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん2/入間人間」
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まーちゃん/御園マユ。ヤンデレ。幼少時の事件により、みーくんに依存し、彼以外の他者を否定するようになる。
みーくん/御園まゆの同級生にして彼氏にして保護者。ひねくれた性格だが、トラブルの多いまゆの世話焼きに奔走する。現在、入院中。
長瀬透/みーくんの元カノ。妹の見舞いのついでにみーくんを訪ねる。
あらすじ
前巻での終わりの負傷で入院したみーくん。彼を慕うマユはみずから花瓶で頭をカチ割って後追い入院する。
ラブラブな入院生活を送るはずの二人。しかし、彼らは悪意とトラブルと事件を招き寄せる才能があった。今度は「何者かに」頭を殴られるマユ。病院から失踪する少女。
さらに、元カノの長瀬がまーちゃんの前に現れる。嫉妬深いマユに見つかれば二人とも殺されてしまう。頭を抱えて悩んでいると、さらにマユが問題を投げかける。
「死体を見つけた」
消えた少女。ひとつの死体。御園マユの負傷。彼女が見たもの。人の悪意と両想いの少女、マユを救うため、まーちゃんの捜査が始まる。
感想
あらすじだけ読むとさっぱり面白くなさそうだが、この小説のウリはシナリオではなく、一人称の語り+ヤンデレまーちゃんとの掛け合いである。
「まーちゃんが見た死体、どこにあるの?」
マユが伏していた顔を上げ、猫の威嚇をあげる。
「浮気はだめでしょ!」
いや浮気ってあーた、相手はゾンビとして復活する見込みもない、純正の死体ですがな。
動かないし、喋らないし笑わないし泣かないんだぜ。
「死んでる人間と浮気は無理だよ」
「かんけーないの。死んでても何でも、みーくんがわたし以外に興味持つのやだ」
マユは当然と、憤然と、超然と言い切った。
ずいぶんと、広範囲な嫉妬だな。人間関係には独占禁止法がないんだよなぁ。
死体すら嫉妬の対象。そんなマユのカットんだ発言と、表現力過多なツッコミのみーくんの一人称がなかなか笑わせてくれる。
「怪我は大丈夫?」
「ぜんぜんへーき。でもみーくんが心配してくれるから大丈夫ではないのです」
彼女の日本語は度し難い。何弁だろう。
こんな感じのノリが延々と続く100ページくらいまでは文句なしの面白さ。ただ、事件に対する捜査の比重が重くなる中盤以降は、ネタ切れでも起こしたのか、冒頭の饒舌さが弱まり、ぐぐっとテンションが下がるのが残念。
前巻もそうだが、御園マユが出張っているときはスゴいんだが、彼女の影が薄くなると極端に勢いが下がるんだよな。なにはともあれ、御園マユの小説ということか。
このシリーズはそれなりに楽しませてくれるのだけど、まだ御園マユという個性を料理できるシナリオが描けてないのだよな。そこが惜しい。それだけ御園マユの性格がトンがってるってことだけど。
空気や人物はすばらしい。そこがシナリオとシンクロすれば、最高の傑作が生まれる予感がするね。
次巻に期待。
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嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん

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