美しきミステリ「46番目の密室/有栖川有栖」
関連するタグ: 46番目の密室 有栖川有栖 ミステリ 火村 小説有栖川有栖というと綾辻行人と双璧される新本格の作家である。実はミステリ好きというわりに有栖川有栖はこれが初だったりする。
いやはや。実に「美しい」。作者の新本格への深い愛情を感じる、完膚無きまでに徹頭徹尾な新本格小説である。
場所は45の密室トリックを発表した著名ミステリ作家の家。時はそこでおこなわれるクリスマス・パーティー。「次の作品で密室ものは終わりにする」。
そういった小説家はその晩「暖炉に上半身を突っ込んだ」死体となって発見される。その書庫は「密室」だった。さらに、身元不明の男の死体が、まったく同じ状態で地下の部屋から見つかる。。。
さらに奇妙なことが。主人公の部屋はトイレットペーパーが散乱し、宿泊客の靴には白ワインが注がれ、部屋の前に石灰石がぶちまけられる。いったい、誰がそんなことを?
あーもう! 何という甘美なシチュエーション! これぞ新本格。これぞミステリ。といわんばかりにパーフェクト。犯罪学者・火村助教授が次々に積もり積もった謎を解体していくシーンはすーっと気持ちが軽くなっていく。
登場人物たちの会話も軽妙。ひねりも絶妙。トリックだけではなく、読み物としてもなかなか面白い。実にオススメな作品。
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